2008年08月03日

テレビ東京 アニメプロデューサー 東 不可止(あずまふかし)氏 地元広島凱旋講演! 広島市立大学公開講座 広島アニメーションアカデミー2008 Vol.3

 7月20日(日) 広島市立大学公開講座 広島アニメーションアカデミー2008は、講師にテレビ東京 アニメプロデューサー 東 不可止(あずまふかし)さんを迎えてお送りしました。東さんは広島出身、地元のファンのみなさんを前にした今回の公開講座の内容を紹介します。


◆テレビ東京のアニメシェアはイチローの打率ぐらい
 テレビ東京は「アニメと経済の両輪でやっていく」と掲げているだけに、局の編成部門にアニメ放送部というアニメ制作専門の部がある。アニメ制作専門の部があるのはテレビ局でもテレビ東京だけ。現在、東京地区では再放送も含め、1週間に100本程のアニメが放送されているが、その内37本がテレビ東京で放送されており、そのシェアはイチローの打率ぐらいある


◆アニメが番組として成立しにくい時代
 今、テレビアニメの制作費は30分/一本に1200万〜1800万円くらいかかる。テレビ東京は全国6局ネットで、1クールで3億円ぐらいお金を集めないと放送できない!テレビアニメは製作者・出資者にとってはハイリスクハイリターンな番組。家族みんなで楽しめるような作品が減っているのは、スポンサーが集まりにくく、成立条件が厳しくなっているから。本当にやりたい作品を作るのはなかなか難しい時代。


◆アニメの制作方法は3つ
 1つは、制作会社にこういう番組を作ってくださいと発注する『発注番組』、テロップの制作著作にテレビ東京の文字が入る。2つめは、番組を購入してくる『購入番組』といわれるもの、例えばディズニーとかから。3つめは出来上がった番組を放送枠として電波料をもらい放送するという形態。『発注番組』は海外での放送やおもちゃの商品化などのビジネスのイニシアチブを取ることができ非常にメリットがある。しかし『発注番組』として手掛けたものの、スポンサーの協力が得られず『持込番組』になってしまうこともしばしば。会社にはおこられます。


◆一般の番組と同じ土俵で勝負できるか
 3年ぐらい前は番組改編時期に15本ぐらいの新作があったが、今は5〜6本程度。視聴率が稼げなくなってきて特にゴールデン枠(19:00〜22:00)にかけにくい。ゴールデンで視聴率を稼げないのは即、局のイメージダウンにつながる。テレビ局はデジタル化に伴う莫大な設備投資などがあり、経営上、慎重にならざるを得ない状況。子供が減っていることもあり、今のアニメは冬の時代になってきている。ゴールデンにアニメがないとテレビの中心的なコンテンツというイメージがないので、プロデューサーとしては、いかに一般の番組と同じ土俵(ゴールデン)で勝負できるかを常に考えなければならない。


◆コンテンツビジネスの担い手として有望視
 スポンサー収入が不調のなか、一方で、アニメはコンテンツビジネスの担い手としては有望視されている。アメリカ・ヨーロッパ・アジアでの放送権利、商品展開など。アニメをひとつのビジネスとして割り切って考えた場合、あらかじめ、海外での放送を見据えた番組づくりが必要。しかし海外、特にアメリカは表現方法にかなり制約があり、製作者にストレスを与えてしまう。製作者に出来るだけ、やりたいことをさせてあげられるよう外部とたたかうこと、製作者を守ることが僕らの仕事でもある。


◆今やらなければならない仕事をきちんとやる
 たまたまテレビ局にいるという立場で考えた場合、できるだけ多くの人に、良い番組を見てもらえる機会をどう実現できるかを考えている。つまり、やりたい番組の企画があって、成立させるための条件をどれだけ揃えられるかということ。実績があって信頼され、お金をすぐに集められなければ実現できない。それは、今やらなければならない仕事をきちんとやって実績を積んではじめて可能になる。どんな仕事にも通じると思うのだけれども。


◆作り手の熱意が番組の出来を左右する
 どんな番組でも必ず一番最初に「コレやりたい!」という人がいて、その人の熱意がどこまであるかということが番組の大きな部分を左右している。いかに、みんなで「やろうよ!」という雰囲気の現場をつくっていけるか。画を描く人、声を入れる人、音楽を作る人、すべての人から伝わってくる熱意が本当に画面に現れ、カタチになる。でもそういうモチベーションを下げてしまうのが、だいたい局のプロデューサーなんですよ。つまんないこと言って(笑)。



 後半は、東さんがこの日のためにと、あかほりさとる先生を特別ゲストにお招きしフリートークセッション形式でおこないました。あかほり先生と東さんの出会いやこれまで一緒にやってこられた仕事、業界の裏話などなど。あかほり先生は、創作に関する秘密も明かしてくれました。前半と打って変わってざっくばらんなお二人のお話は場内を大いに沸かせてくれました。ありがとうございました。


posted by 広島アニメーションビエンナーレ実行委員会 at 12:08| Comment(1) | トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。テレ東アナ相内優香ですが私はアニメファンです、いつか声優を。
Posted by 相内 at 2010年12月09日 17:44
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